私たちは伝統的な木造の社寺建築に取り組んでいます。 
社寺建築・彫刻 設計・施工
〒731-4214
広島県安芸郡熊野町中溝5丁目2番5号
TEL (082) 854-1475
FAX (082) 855-3703
 総合計画

意加美神社統合移転計画 庄原市総領町  平成9~10年(1997~1998年)

ダム建設により水没する集落の神社4社(意加美神社、大歳神社、姫宮神社、金刀比羅神社)と、集落に散在する小祠を統合した、新境内の総合計画です。
総合計画は、澤登(当時近畿大学工学部在籍)が企画し、田村和正建築設計事務所の協力を得て施工しました。
修復保存、再生保存、新築等の工事が含まれた総合的なプロジェクトです。

田総川対岸から


正面全景


拝殿前庭
鳥居、灯籠、注連柱、神籠石、石碑、水盤等、各社にゆかりのものは、ほとんど新境内に移転され納められました。
各社の摂社、末社、および、集落各地に祀られていた小祠は、損傷が激しかったために、新しく造りなおして祀っています。

意加美神社は、延喜式神名帳にもその名を記された由緒ある神社です。
その本殿は、江戸時代中期の様式を持つものでしたので、これを補修し、移築して、4社合祀の新本殿にすることを提案致しました。

意加美神社 旧地の社殿群

修理・移築された本殿と、新造の拝殿

本殿は、解体の結果、享保19年(1734年)の
造立であることが判明しました。

拝殿は、棟梁のデザインです。
大歳神社の社殿を神輿社として再生

合祀された大歳神社の本殿は、江戸時代後期の様式を持つ1間社流造りの建物で、後にその前面に拝殿を付加したものでしたが、よく保存されておりましたので、この社殿を改装し、神輿社として再生・保存いたしました。

移築前の大歳神社社殿

神輿社として再生された社殿
旧本殿の様式は、しっかり 保存されています
その他、新築された諸施設


社務所兼舞殿
舞殿を兼ねた社務所と便所です。
中央の屋根の高い部分が舞殿を兼ねています。
左端は、内外から利用できる便所になっています。

意加美神社旧舞殿


新造の水盤舎


新造の小祠群
各地に散在していた20社が祀られました。

多賀雄神社総合施設計画 呉市苗代町  平成18年(2006年)竣工

鎮守の杜の総合施設計画です。
本殿を保存するための解体修理を機に、境内諸施設の整備を行わせていただいたものです。

江戸時代後期の様式を持つ本殿は、祓い殿と一体となった独特の形式を持つものでした。
本殿は、春日造り風の3間社で、3間四方の祓い殿が一体につながり、本殿の向唐破風の向拝が、祓い殿の中に収まるという、興味深い形式を持っています。
明治期に、これらと離れて、現在の拝殿が建てられましたが、さらに両者をつなぐ祓い殿が建てられて、複雑な空間構成を持つものになっていました。
これらを整理して使いやすい空間に編成し直すということが、本工事でいただいた課題です。


拝殿前庭
本殿・祓い殿の解体修理と移動

本殿および祓い殿は、経年による損傷が進み、抜本的な修理が必要でした。
解体修理を機に、祓い殿正面の建具等、失われていた細部を復元して、文化財としての価値を維持するよう腐心しています。
全体の空間構成から、1mほど後退させ、さらに基壇を一段加えることになりましたが、自然石積みの基壇は、そのまま積み直し、旧状を保存するようにしています。
本殿屋根に新たに千木が載せられました。


本殿・祓い殿と拡張された渡り殿

本殿背面
祓い殿と拝殿をつなぐ渡り殿は、増築を重ねたもので、不便の多いものでしたので、拡張し改築しました。


銅板で葺かれた拝殿
拝殿の修理と屋根替え

拝殿は、明治初期のもので、地域色の強い、よい建物でした。
本来の茅葺きの上に鉄板を被せていましたが、台風により随所に損傷を受け、雨漏りもはじまっていました。
この度の補修で、古い茅を取り除き、銅板に葺き替えましたが、古い小屋組はそのまま残し、旧材の隙間に新たな小屋組を組むことで、旧状を保存しながら、茅葺き屋根の形状を受け継ぐ形にしています。
棟梁苦心の工夫された屋根です。

拝殿         渡り殿             祓い殿


ページ上に戻る

ホーム

会社案内
ごあいさつ
業務案内
会社概要
コンセプト
施工実績
本堂、本殿
門、鐘楼等
総合計画
その他
細部彫刻
施工経歴

お問合せは
電話にて
(082)854-1475
Copyright(C) KowaKenkou All Rights Reserved